こんなニュースがありました。
時事通信  「褒めれば上達」科学が証明

人間は何かを学ぶ時、褒められた方がより記憶に定着し効果的に学習できることを、生理学研究所(愛知県岡崎市)の定藤規弘教授らの研究チームが科学的に証明した。
定藤教授は「教育やリハビリの現場でも、褒めることが効果的な習得につながるのではないか」と話している。
研究成果は7日付の米科学誌プロスワンに掲載された。研究チームは、右利きの成人男女計48人に、左手を使って決められた順序でパソコンのキーボードを打たせ、30秒間で早く正確に入力する練習を12回させた。
続いて、練習結果の優劣に関係なく、
(1)自分が褒められる映像を見る(2)他の人が褒められる映像を見る(3)自分の成績をグラフで見るだけ
の3グループに分類。翌日に再びテストし、各グループで入力がどれだけ向上したかを調べた。その結果、自分が褒められたグループは練習より約20%多く打てたのに対し、他の2グループは約14%の向上にとどまった。

まあ、どうということはない話で、「当たり前」と強く思う人もいるかも・・・
親技でも、子供をノリノリにするというのが1つのテーマで「親子ノリノリ勉強法」なんかでも、
成果を親が「出させて」、大いに褒める
ということをやってもらっています。
成果が出るまで待っていても、やる気のない子供が成果を出すまで待っていては日が暮れるし、子供がやる気があっても、やらせる問題を間違えれば、
「こんなのできねーし!もうやらない!」
とかに、すぐなる。なので、ノリ勉では、
やらせる問題の選択子供との約束ガンバル時間
に意識を集中して、成果を「出させる」。
これをまずは最初と親技では考えているわけですね。
「褒める」といっても、中学生が九九ができたからと大いに褒めれば、当然逆効果なわけです。
子供にはもちろんプライドがありますから、正当な成果に対して褒められたときに喜びがある。
そうでない場合は、つまり、自分がしょーもないと思うことでやけに褒められると、子供は勘ぐってくる。
この子供の勘ぐりはやっかいなもので、それが続くと、相手との信頼関係が壊れる原因にもなります。
もし、それが親であれば、親子の勉強に関する信頼関係は壊れ、一緒に勉強しようという形には年月とともになりにくくなる。
ここらあたりが「褒めれば効果的」という話の勘違いの第一段階でしょうか。
一方で「褒めれば図に乗る」とか「褒めることを探すのに苦労する」というのが「褒めれば効果的」という話の勘違いの 第二段階くらいかな。
そもそも親技において「褒める」のは、もちろん正当な成果を子供が出したから褒めるわけで、それは次を頑張らせるためでもあります。
メルマガでは何度も書いていますが、「褒めて終わり」ではなく、それは次の壁に向かう際の始まりになるわけです。
それが子供に対して負荷をかけるということですし、負荷をかけるから、子供は、成績は次の段階へ登ることができる。
もちろん、負荷をかけるというのは、ドバッと負荷をかけるのではなく、今の子供のチョビ上の負荷をかけるのは親技では大前提。
たとえば、親の方に
「簡単なのからやったらいいですよ!」
ってストロングが言うと、
「簡単なのばっかりやっていたらテストができないんです!」
という人がいる。
いやいや、そうじゃなくて・・・・
誰も簡単なもの「だけ」やっていればイイ!なんて言ってないから・・・
簡単なもの「から」やりましょう!って言っているわけで・・・
この辺で話は大きく食い違ってきます(>_<) 物事にはなんでも順番がありますからね。 また、簡単なものから難しいものまで「いっぺん」に子供はできないんですよ! テストにはいろいろ出るでしょうが、だからといって、全部、簡単も難しいも一緒くたにしたんではまず量が多すぎる。 大量にするのを子供は嫌がるでしょ? 時間もかかるし・・・ なので量を小分けにする。 明日がテストなんです!と叫んでもダメですよ。 準備が1日しかないのであれば、1日分しかできないんですから。 1日しかないからと全部やれば、テストでは悲惨なことになるのはご存じの通りです。 問題は、1日しかないとして、その1日分の勉強、それがたとえ30分としても、その30分の勉強はテストで成果が出せたのか?  ここが問題なわけです。 明日がテストなんです!と叫ぶ方はまず準備不足なわけですが、準備不足を棚に上げて、1日で100点取るような勉強のさせ方をする。 まあ、それで撃沈するわけですな、当然のこととして。 なので、繰り返しますが、量を小分けにする。 小分けにしたら、その勉強はテストに出る分の20点分にしかならないかもしれない(それはテストを受けてみないとわからないですけどね)。 でも、きっちりそれで20点を取れれば、次がある。 1日の準備でめちゃくちゃな勉強をして20点だったとして、その20点と小分けにして成果としてきっちり出した20点は意味が違う。 このあたりが理解されないのが勘違いの第三段階でしょう。 ほとんどの方が、この第三段階の範囲内のとこでいったりきたりが現状で、結論は「ウチの子はできない・・」 以上と。 そういう意味で、最初に紹介した時事通信のニュース、どうということはない話と書き、「当たり前」と強く思う人もいるだろうと書きましたが、そのニュースの本当の意味はあまり伝わっていないんだろうなあと残念ながら想像します。 そもそもこのニュースを読んでストロングが感心したというか、そうだろうなあと強く思ったのは、 「褒めると・・・」の下りではなく、

30秒間で早く正確に入力する練習を12回させた。・・翌日に再びテストし、各グループで入力がどれだけ向上したかを調べた。その結果、自分が褒められたグループは練習より約20%多く打てたのに対し、他の2グループは約14%の向上にとどまった。

つまり、前日に12回練習して、翌日にテストすれば、前日より少なくとも14%は成果が出た!
ということです。
「練習しても成果がなかった!」ではなく、褒めようがなにしようが、
最低でも「約14%の向上」があったことなのです。
世の中の事件と違って、このキーボードの入力と同じように勉強においては、因果応報はきわめてストレートに出ます。
昨日練習したことは今日は昨日よりもよりよくできる!
それは数値でちゃんと把握していることから、比較もできるわけです。
ゆえに時間も計らずに勉強なんて・・・・
怖くてできないでしょ?
だって昨日との比較ができないもの・・・
「ほら昨日よりも20秒も早くできてるよ!すごいねえ!」
これが成果であり、子供が目に見えて実感できる、それは、お世辞でもおべっかでもない正真正銘の成果。
その出した成果に対して「すごいね!」とか「やったね!」とか「やっぱりやればできるね!」と褒めてやることがさらに子供を加速させる材料になる。
この材料が毎日ある子供と1ヶ月に1回の子供では、当然、1年後には大きな差が出るのは言うまでもありません。
これが勉強においては、因果応報はきわめてストレートに出るという意味で、種目としての勉強は、頑張った甲斐が出やすいものとストロングが主張する理由です。
やったように、準備でしてきたようにテストでは出る。
ほぼ出るのです。
頑張ったけどテストでできなかった!のは、
頑張っていないのではなく、
頑張る過程に問題があるとことごとく主張する理由でもあります。
だから、テストが返ってきたら、
「なんでこんな点数なの?」ではなく、
家でやった勉強とテスト結果をちゃんと見比べるのが親の仕事。
少なくともテストの点数を気にしている親ならば、それがまずはできる最初の仕事です。
家で子供がやる勉強を見ていない人は、テスト結果と家庭学習の因果関係がわかりませんから、家でどういう勉強をしているのかを見るのが最初の仕事ということになるでしょう。
その上で、褒めるのもよし!叱ってもイイ!
問題は、なにを褒め、なにを叱るか・・です。
素点だけを見て、また平均点を聞いて点数を叱る!というのは、親としては「0点」です!
子供は親から点数で叱られるから、ボクが親の方に点数をつける!
あなたは「0点です!」ってね。
頭にきますよね? 
お前に私のなにがわかる?と。どんなに苦労しているのかと。
ハイ、よくできました! 全く同じことを子供たちも思っています。
お父さんに、お母さんに、なにがわかる?と。どんなに苦労しているのかと。
人にされたらイヤなことを自分はしない!
すごく大事なことですよね? 
頑張っていきましょうよ!面倒だけれど・・・・
あなたの褒め方、叱り方を、子供は目の当たりにして、子供の次の反応、行動が決まります。
今の子供の反応は、あなたの以前の褒め方、叱り方、そこに起因しているのではないでしょうか?