中学受験をするには塾に通うべきか?

といった質問を受けることがある。

塾が必要かどうか、どんな塾が良いかは人によって違います。

塾のことを考える前に、今からどんな勉強が必要かを考えてみる。

極論ではあるが、

受験する学校の入試問題をどうやって解けるようするか?

である。

入試問題を見て、親自身が、どんな勉強をしないといけないのかがわかるなら、自宅での勉強だけで対応できるかもしれない。教材だって市販のもので良い教材だってたくさんありますからね。

いや、まったく予想つかないといった状況であるならば、やはり塾などの外部の力を借りるしかないでしょう。

外部とは、塾や家庭教師のことである。

ただ塾だって、集団授業から少人数制授業、個別指導といった形態があり、家庭教師でも学生アルバイトからプロの家庭教師まであります。1つで不十分であれば、複数を組み合わせる必要だってある。

入試問題からの逆算、そして今の子供の現状から、受験合格までを設計することが大切です。

とはいっても、ほとんどの方はやはり塾に通うでしょう。

自宅でコツコツやっている方も、どこかで不安になる。なぜかというと、それはカリキュラムの問題です。

先に入試からの逆算と書きましたが、塾は入試から逆算したカリキュラムに基づいて進んでいきます。合格実績を売りにしたバリバリの進学塾は、○○中に合格するためには、この勉強が必要ということでカリキュラムができています。

自宅での学習ではこれが曖昧になってくるんですね。ましてやカリキュラムは、○○中学に合格するためのカリキュラムですから、一直線です。しかし、実際は子供がその一直線のカリキュラムから落ちこぼれたり、遅れたりする。

自宅で勉強する際に、仮に合格へのカリキュラムがあったとしても、そのカリキュラムに乗っていけないということが起こります。

つまづいたままで進めても意味がないから・・・確かにそうです。しかし、子供の「今」に合わせて進めていくと、いつの間にか3ヶ月カリキュラムが遅れました・・・・という現象がすぐに起こってきます。

そう、合格するためのカリキュラムと子供の現状のギャップがどんどん開いていくわけです。

でも、塾に行っていても、カリキュラムをこなせない子供いるし、テストで結果が出ない子供いるでしょうって!?

ハイ。います。違いはそれでもガンガン進む塾と子供の現状に合わせてますます遅れる家庭、とこうなるわけです。

どっちがいいか?と聞かれればやはり同じ遅れているでも塾にいる子供でしょう。

塾には友達もいて、ライバルもいて、同じ学年で必死についていっている子供がいます。こなしている子供だっている。それを見ることで何とか頑張ろうとも思えたりする。しかし、家庭で一人の場合、カリキュラムから遅れてヘタレても、そこにはヘタレた自分しかいない。会っても親の励ましだけ。

膨大な量をこなす中学受験においては、子供のレベルに合わせていくと、必ず遅れてしまってやるべきことがすべてこなせなくなっていくのです。ある程度強引にガンガン進めていく。もちろん、同じ単元が何回も出てきて、その都度やっていく。それによって鍛えられ、慣れていく。

もちろんそれでも遅れていく場合があるわけですが、それを成績によるクラス変動で吸収していく。というのが塾のシステムなのです。そのシステムと同等のものを家庭内で作り出し、運営していくのはやかり大変だろうというのが率直な感想です。

最初の質問「中学受験をするには塾に通うべきか?」

こうして考えていくと、親の大変さばかりではなく、きちんとしたカリキュラムのある塾には通ったほうがよいと思います。長時間の勉強が当たり前の集団の中でやっていく意義は大きいでしょう。

それから考えると、個別指導や家庭教師のみで中学受験をするのは非常に難易度が高いといえます。
個別指導や家庭教師は塾との併用によって効果を発揮する。もちろん、家庭教師や個別指導において、きちんとしたカリキュラムがあり、それを守って進めていくことができるなら、可能です。

合格できるカリキュラムとそれを守ってやっていける体制が中学受験には必要です。その上で習ってきたことをいかに自分のものにするかはこの後の問題になるわけです。

成績は順調に上がっていますか?

中学受験の勉強は膨大な量を塾通いでこなさなければなりません。塾で習ってくるものが多いと消化不良を起こす子供たちが発生します。

「もっと頑張れ!」と叱っても、「授業聞いてるの?」と問い詰めても、怒鳴っても、お子さんの消化不良は治りません。消化不良を起こしている部分を手助けしてやらないと。

親は教えなくてもいいのです。手助けだけしてやれば。でも、その手助けの方法は、残念ながら塾では教えてくれません。

中学受験を目指すわが子に対して、1日も早く成績を上げることはできないか?とお考えの方は、どうぞ「親技」を参考にしてみてください。

→ 中学受験の親技について